それでも、今日は無駄じゃない!

今日しか書けないことってあるんじゃないかなと思う。

白神山地Trip 2日目

今日は朝からあいにくの雨。

 

ガイドさんと駒ケ岳に登る予定だったけど、

田苗代湿原と岳岱自然観察教育林の散策に変更。

 

聞いたところ、

ちょうど私たちが行った日から

梅雨入りとのことで。

 

岳岱自然観察教育林は、

世界自然遺産白神山地

原生的なブナ林の雰囲気を味わえる希少な森!

 

ブナの実生から幼木、成木、老木に至る

生育過程がよく観察できる。

 

自然は本当に賢くて、

自然に適応して生き方を柔軟に変える。

ガイドさん曰く、

おバカさんなのは人間だけ。

 

例えば、

ブナが枝を伸ばす方向に他のブナがあって

思うように伸びれないとき、

ブナは本来まっすぐ枝を伸ばすけれど、

ぐねっと曲げてあいているスペースを探す。

 

そしてまた障害物にぶつかると、

ぐねっと曲がってあいている方向に伸びていく。

 

 

また、

数多くのブナはみんな競争している。

 

光合成をするために太陽を求めてのびるけれど、

日が当たらないブナは倒れて枯れ、

土に還って栄養となり次の生命の蓄えとなる。

 

倒れたことでそこにはスペースができ、

太陽の光が差し込み、

他の植物が生きることができる。

 

自然の間引きがされることで、

他のブナや生命を活かしているんだな。

 

さらに、

枯れたブナもただ土に還るだけじゃない。

 

キノコは、

実は枯れた木にしか生えないんだそう。

だから、まさに木から生まれる木の子!

 

 

よく見ると、

いくつかの幹に「用」という字が彫ってある。

一体何かと言うと、

軍事用の「用」なのだそう。

 

戦時中、

飛行機本体を作るために

ブナの木を使ったという。

 

実際に飛行機は作られ飛んだらしいけれど、

アメリカの頑丈な鉄の飛行機と

日本の木の飛行機で戦うという、

あまりに無謀な作戦が遂行されたのだ。

 

途中で敗戦がきまり、

使われなかったブナの木に掘られた文字が

まだ残っていたのだ。

 

 

それから、

ブナ林には多くの動物もいる。

 

例えば、

モリアオガエルの池の中には

カエルの卵と

サンショウウオの卵がびっしり。

 

ニワトリの卵の2個分くらいはある

アケビ状の卵塊がクロサンショウウオの卵。

大きな半透明の卵で

なんともグロテスクだった。

 

カエルの卵はちょうど孵ったばかりで

小さなオタマジャクシが40〜50匹くらい

うようよ泳いでいるのが見えた。

 

 

雨の中のブナ林は

雨に濡れて全ての木や植物が一層麗しく、

緑がさらに濃くなり、

一味違ってとても良かった!

 

 

今回は初夏の雨の白神山地だったが、

今度は紅葉がきれいな秋にも来てみたい。

そして晴れの日の白神山地も見てみたい!